SSDの寿命って実際どうなの?
~見えない製品寿命を解説~

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こんにちは。レスターエンベデッドソリューションズ テクノロジーデザイン本部です。
「SSDはHDDより高速で壊れにくいって聞くけど、実際のところ寿命ってどうなの?」

そんな疑問をお持ちの皆様へ。
本記事ではSSDの寿命について、その仕組み~寿命に影響を与える要素、そして寿命の目安となる指標までわかりやすく解説していきます。

SSDの寿命は「書き換え回数」で決まる!でも、計算が難しい!?

SSDの寿命は、データの書き換え回数によって決まります。SSD内部のフラッシュメモリには書き換え可能な回数に限りがあるためです。
ですが、寿命を左右する要素は多岐に渡り、単純計算が難しいのが現実です。

  1. ユーザー側の使用状況による影響
    • 毎日どの程度のデータ容量を書き換えているか?
    • どのようなアプリケーションをどれくらい使用しているか?
  2. SSDの製品仕様・特性による影響
    • 書き込み効率(Write Amplification Factor)
    • 摩耗平準化(Wear leveling)
    • ガベージコレクション(Garbage Collection)

Write Amplification Factor(WAF)とは?

Write Amplification Factor(WAF)は、SSDの書き込み効率を示す指標でユーザーが書き込むデータ量に対して、SSDが実際にストレージに書き込むデータ量の比率を表します。

簡単に言うと、「1回の書き込み命令でどれだけ余計なデータが書き込まれるか」を示します。

SSDの寿命を延ばす技術を紹介!

SSDには、寿命を延ばすための様々な技術が搭載されています。

  • Wear leveling(摩耗平準化)

各ブロックの書き換え回数をカウントし、最も書き換え回数が少ないブロックに優先的に書き込みを行います。
SSD内の書き換え回数を均等化することで、特定の箇所だけが早く劣化することを防ぎます。

  • Garbage Collection

同じブロックに有効なデータを集め、フリーブロック領域を作り出します。
データの整理整頓を行い、効率的なデータ書き込みを実現することでSSDへの負担を軽減します。

SSDの寿命の目安「TBW」と「DWPD」とは?

SSDの製品寿命の目安として、「TBW」と「DWPD」という指標があります。

TBW(Tera-byte Written):

 SSDの寿命までに書き込み可能なデータ総量を表します。

DWPD(Drive Write Per Day): 

1日にSSD容量に対して何倍のデータ書き込みが可能かを表します。

DWPD計算式
製品保証期間中、毎日、製品容量に対して、“何倍”のデータを保存可能かを示す。

■TBWとDWPDの関係

SSDの寿命を意識して、大切なデータを守ろう!

SSDの寿命は、使用方法や環境によって大きく変化します。
SSDの寿命を理解し、適切な使い方をすることで、より長く快適にSSDを使い続けることができます。

さいごに

本記事では、SSDの寿命について解説しました。
SSDの寿命は、書き換え回数や使用環境によって変化します。SSDの寿命を理解し、適切な使用方法を心がけることが重要です。

レスターエンベデッドソリューションズでは、お客様のニーズに合わせた最適なSSDソリューションを提供しています。
お気軽にお問い合わせください。

注釈:
※本記事の内容は一般的なSSDに関する情報を元に作成しており、特定の製品の寿命を保証するものではありません。
※SSDの寿命に関する詳細な情報は、各製品のマニュアルやメーカーのウェブサイトをご確認ください。

参考文献

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更新履歴

2025/5/08 新規作成